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2005年11月27日 (日曜日)

浦安講演会「台湾を知ろう」:台湾の声編集長林建良氏

当施設でも台湾関連の貴重な情報源の一つとして重宝しているメルマガ台湾の声の編集長、林建良氏の講演会を聞きに行くことができたのでご報告。

【本日浦安にて開催】講演会・台湾は日本の鏡  台湾を知ろう  メルマガ「台湾の声」

場所は浦安市富岡公民館、当施設から歩いて行ける思い切り近所ではないか。会場は公民館の会議室で、聴衆は数十人といったところか。講演会を主催した「浦安から日本を考える会」という会を同じ浦安市民の施設長は存じ上げてなかったが、集まってみると戦中派らしき人たちなど年齢層が高いのにやや驚いた。浦安市は北側には古くからの土地もあるが、市の3/4が30年以内に作られた埋立地である。そのような世代が集まる団体があること自体意外だった。
さて、講演の内容だが、印象に残った点を挙げていこう。

1. 台湾人はほとんど漢人ではない。

 これは台湾独立派の林氏が日本人に知っておいてほしい重要な一点ということであろう。今の日本人のかなりの数が、「今は中国語しゃべってるし日本の植民地時代の前は清だったし、台湾人=漢民族」と信じて疑わないのではあるまいか。林氏曰く、1987年までの戒厳令下の台湾では台湾の歴史を調べること自体タブー、当の台湾人自身がそう思い込まされてきた、というのだからまあ無理もない。しかし、

 - 近年台北の医師が台湾人の白血球のDNAを調査したところ、漢民族とは違うタイプのものだった。血統的には台湾人の大半は、マレー・ポリネシアないし越族系。
- オランダ時代、清朝時代、そして日本統治時代の記録から、日本統治時代以前中国大陸から台湾にわたってきた人の数は当時の台湾の人口から比べても非常に少数。

ここは台湾に関する基礎知識として押さえておくべきだろう。

2. 台湾人の親日感情の原点は、日本統治時代に日本人が教えてくれた尊敬すべき4つの点、使命感、清潔さ、冒険心、正義感である。

 日本統治時代、日本は台湾の教育制度の確立に日本最高の人材を送り込んだ。死後遺言で台湾に埋葬された台湾の近代化に尽くした日本人達の使命感。医学校の設立に総督府設立を上回る予算を投じた。下水の普及は台湾の都市が大日本帝国内で最初。清潔は衛生面だけでなく精神面においても。当時匪賊や首狩り族のいる土地に危険を顧みず多くの犠牲を払いながらも台湾の調査・研究に尽力した日本人。森川清次郎巡査など、今でも地元民が廟を建てて神様として祀っている当時の日本人警察官達・・・。
 講演のタイトルの「台湾は日本の鏡」とは、「台湾にあるものには”かつての日本”がある。かつての日本はこんなに素晴らしかったじゃないか」という意味だ。
 林氏は言う、今の日本に、使命感と清潔さはまだある(まあ、それもだいぶ失われてる気がしなくもないが:施設長コメント)。だが、ことあるごとに中国に媚びるこれまでの日本の外交姿勢、一国平和主義、最近自治体で「無防備地域宣言」なる、まるで自分さえ助かれば強盗に入られようが何しようがみたいなことを主張するバカな動き(かなりボロクソに言ってました。まあ激しく同意だけど。:施設長コメント)・・・、冒険心と正義感は失われてしまっている。

 我々戦後の日本人が教え込まれてきた「戦前日本は侵略戦争起こす悪い国でした。戦後は平和なよい国になりました」という歴史観では、台湾の親日感情は全く説明がつかなくなる。日本人にとっても台湾を知ることの大きな意味がここにある。

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2005年11月23日 (水曜日)

皇室典範改正:女性天皇?女系皇統?

首相の私的な諮問機関「皇室典範に関する有識者会議」は、女性・女系天皇の容認、継承順位を男女にかかわらず「長子優先」とする方針を固めたと各メディアが伝えている。
国民の世論のほとんどは「女性天皇」賛同だ。だから「女性・女系天皇」を認めろ。と、こういう論調である。こういう話をすり替えた議論で女系皇統をゴリ押ししようとする動きがマスコミに感じられる。以下の社説のように。

社説:長子継承案 国民の合意形成に努力を 毎日新聞社説(11/21)

>毎日新聞の今年2月の調査では女性天皇に賛成が87%だった。他の調査でも80%を上回る支持が明らかになっている。皇室制度は国民多数の支持がなければ安定しないが、女性天皇は国民の賛同を得られているといえよう。

ネットにソースはないが紙面では朝日新聞は今回、私的諮問機関がまとめた意見を首相に回答するニュースをもって、「女性・女系天皇に決定」と願望丸出しの見出しを書いたようである。

さて、確認しておくが「女性天皇」と「女系天皇」とでは意味が全く異なる。前者は女性が天皇になること、だが後者は父系ではなく母系で皇統を継承することだ。前者は全く問題ない。現行の皇室典範では女性は天皇になれないが、近代以前には、女性が天皇になるのは元々あり、が皇室の古式のしきたりで百人一首でも有名な持統天皇など、歴史上8人10代(※)の女性天皇が実在する。
しかし、女系で天皇を継承するのは神話の時代から21世紀の現在まで全く前例がない。これは皇統の定義を変えてしまうことを意味するのだ。これを実際に導入したあと、必ず起きるだろう。「その人ってほんとに天皇?」とまではっきり言わなくとも、天皇や皇室の権威が下がる。これはまず間違いない。ちなみに、旧皇族の皇籍復帰を容認するなどすれば、男系の皇位継承は現時点でもまだ絶えているわけではない。よってなぜ今女系皇統容認に急ぐのか。

それにしても朝日や毎日などサヨクマスコミに聞きたい。天皇、皇室の権威が落ちるのが果たしてそんなにいいことなのか、権威があるのがそんなに悪いことなのか。日本の皇室の特質的な点は、西洋人よりも遥か以前に、権威と権力の分離というものを編み出していたことである。この権威と権力の分離というのは、国を平和的安定的に維持することに大きな役割を果たしている。例えばロシア革命など共産革命、またフランス革命などしても、革命によってできた政権はそのあとほとんど必ずといっていいほど、恐怖政治が起きる。なぜか。権力は取っても、それまでの支配者を倒して「さて今日からは誰の誰べいさんがこの国の支配者になりました」、と言い張っても求心力を維持するのが難しいからだ。そこに強権支配の必要が生じてくる。中国の歴史などもっと極端だ。隋、唐、元、明、清など、これらはそれぞれ支配者となる民族が異なる全くの別物の国家だ。変わるたびに起きることは前王朝の全否定である。首都は攻略され住民は大虐殺、それまでの文化や伝統は断絶して大きく損なわれる。古代には日本の方が大陸の文化を学ぶ立場だったのが、近代に入ったら全く逆になっていた。これは中世以降は日本の方がはるかに、文化伝統を後代に伝え、平和的で安定的に発展しやすかったからに他ならない。皇室の存在はそのことに大きな貢献をしたと言っても過言ではない。
あまつさえ、現時点"Emperor"という呼ばれ方が国際的に認められているのは地球上で日本の天皇ただ一人となってしまった。天皇や皇族が外国を訪問するのは相手国にとっての政治的インパクトが非常に大きい。皇族一人で外交官百人分の仕事をしているようなものだ。
もう少しくらい大事にしたってよさそうなものである。

※歴代の女性天皇:

33代 推古天皇(在位:592~628)
35(37)代 皇極(斎明)天皇(在位:642~645、655~661)
41代 持統天皇(在位:690~697)
43代 元明天皇(在位:707~715)
44代 元正天皇(在位:715~724)
46(48)代 孝謙(称徳)天皇(在位:749~758、764~770)
109代 明正天皇(在位:1629~1643)
117代 後桜町天皇(在位:1762~1770)

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2005年11月 6日 (日曜日)

李登輝前総統来春訪日を表明:台湾

台湾の李登輝前総統は、3日、来年の春に日本を訪問する意向を持っていると語ったそうである。李前総統の発言は、桃園で行なわれた日本人教授・学生向けの李登輝学校特別プログラムの修了式への出席後に出たもの、とのこと。

Lee Teng-hui plans another Japan trip Taipei Times(11/4)

李登輝氏は以前より東北地方の奥の細道を訪ねることを希望していたのは有名な話であるが、今回東京を訪れることにも触れ、以下のような発言があったという。

>Lee has also mentioned that he wanted to visit the Yasukuni Shrine to perform a memorial service for his brother, who is enshrined there, according to a friend of Lee's, speaking on condition of anonymity.

第二次大戦中フィリピンで戦死したお兄さんである李登欽氏が合祀されている靖国神社への参拝を希望しているというのである。
李氏は発言のなかで、「他の人(多分中国などの圧力)たちが行かせてくれるかどうか分かりません」とも言っているが、今回の「親台湾的(by台湾メディア)」小泉改造内閣で、外相はあの麻生太郎氏。麻生氏をはじめ新閣僚の何人かは李登輝氏と親交もあるという。かつて慶応大学で李氏が講演をする企画が潰され幻となった2002年、外相が河野洋平氏だったあのときとは日本の政治状況も随分と変わってきた。
来年、よいニュースになることを祈る。

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2005年11月 1日 (火曜日)

第3次小泉改造内閣発足

ほう、なんかちょっと期待してしまうぞ。安倍官房長官に麻生外相ですか。外務大臣は前任の町村氏もとてもよかったので、今回町村氏が閣僚から外れてしまった点自体は惜しいが。
さて、中国に韓国に朝日新聞は・・・?

内閣改造 アジア外交が心配だ  朝日新聞社説(11/1)

韓国与党議長が憂慮表明 小泉内閣改造 共同通信(11/3)
>韓国の与党ウリ党の丁世均臨時議長は3日、麻生太郎外相ら「強硬派」とされる政治家が重要閣僚に任命された小泉純一郎首相の内閣改造について「北東アジアの国々で喜ぶ国は一つもない」と憂慮を表明した。聯合ニュースが伝えた。

<内閣改造>中国報道 靖国参拝を支持の麻生氏ら警戒感 毎日新聞(10/31)

うんうん、ほぼ予想の反応(笑)。なになに、北東アジアで喜ぶ国は一つもない?

「親台湾、反中国」 台湾各紙、内閣改造を分析 産経新聞(11/1)

台湾のメディアは今度の改造内閣は「親台湾」であると伝えているようだ。
小泉首相は来年秋の総裁任期切れを持って首相の座も次に譲るとのことだが、次が誰になるのかが正直心配であった。最後の内閣改造はポスト小泉につなげる意味もある人事だろうから、安倍官房長官、麻生外相という布陣には希望が持てそうである。

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