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2008年11月16日 (日曜日)

政府見解と異なる主張、さて、政治家やマスコミの反応は?:長崎県知事発言問題

今朝のテレビ朝日系列の「サンデープロジェクト」ではまたしても田母神論文問題が話題、出演していたのは田原総一朗氏、田岡俊次氏、潮匡人氏、志方俊之氏の四人だった。「(政府見解と違うことを言ったことの問題性とか)手続き論だけで論文の内容の議論から逃げている」で出演者ほぼ全員一致するのは正直同感であったが、そこからがちょいと面白かった。内容の話しを誰かが出す→田岡氏がそれを批判→潮氏か志方氏が田岡氏ツッコむ→田岡氏速攻で話題を変えるw→田原氏すかさず後ろのレギュラーに話しをふるw
というパターンが複数回あって思わず吹き出してしまった。

さておき今日のニュースはこれ。

知事の台湾発言 修正後も批判相次ぐ  読売新聞(地域版、11/16)
> 金子知事が定例記者会見で「台湾は中国の一地方機関」などと発言したことに関し、県HPに修正の意味を含めた「注釈説明」を追加したことについて、「修正後も政府見解と違う」として、「失礼の上塗り」「訂正して謝罪を」という意見が相次いでいる。

これは9月12日に長崎県の金子原二郎知事が定例記者会見の場で、台湾は中国の「一地方政府、自治体」「一地方機関」と言う発言を」などと発言し問題となったもの。それに対し長崎県に抗議が寄せられたことから、長崎県は県のホームページ上で一旦誤りを認め発言を修正した。

「台湾は中国の一地方機関」長崎・金子知事の発言修正へ 読売新聞(地域版,11/6)
> 県が台湾の総領事館にあたる台北駐福岡経済文化弁事処(福岡市)の周碩穎・処長らの表敬訪問を拒否した問題で、金子知事が記者会見で、「台湾は中国の一地方機関」「国の役人は台湾に行かない」と述べたことが、政府見解と異なるなど事実誤認だったとして、県はホームページに掲載されている発言内容などを修正することを決めた。

ところが11/12になって県のホームページに注釈が加えられた。その注釈とは前述16日のニュースソースより、

>注釈は今月12日午後に追加した。「県の認識は、日本政府の見解と違いはない」としたうえで、「知事は台湾を『地域』ととらえ『国』ではないという趣旨で述べた」「政府幹部が台湾との往来・接触を控えている」という意味だと、釈明した。
> しかし、どんな「地域」なのかは言及しておらず、文中の「地方機関」を「地域」に言い換えても「それ(中国)の地域」となり、やはり中国の一部と解釈できる。このため「アジアの地域」としている政府見解と違うとの指摘が出ている。

つまり知事発言と政府の見解は異なってない、と再び言い張ったのだ。当施設2007年9月8日付け記事「日本政府「事務総長見解は不適切」、台湾問題で国連に申し入れ」で、触れた通り、日本政府は今でも台湾を中国の一部とする中国の主張に同意はしていないというのが公式な立場である。つまり長崎県知事発言は明らかに政府の見解と異なる。
ということで、今日のツッコミどころ。すなわち政府の見解と異なる発言を公職の立場でしちゃった、しかも田母神論文はあくまで一民間企業の懸賞論文、かたや金子知事発言は県公式の定例記者会見と公式ホームページ。後者の方がよっぽど性質が悪いはずなわけだが、

田母神論文で騒いでいたマスコミや政治家さんたちはなんで何も言わないんでしょうねえ

てとこですね。

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2008年11月 3日 (月曜日)

さて異常な言論とは果たして誰?:航空幕僚長論文騒動(11/3)

航空自衛隊トップである田母神俊雄航空幕僚長(10/31時点)が「日本が侵略国家だったとはぬれぎぬだ」と主張する内容の論文を民間企業の懸賞論文で発表したことが31日報じられ、浜田靖一防衛相は「政府見解と異なり不適切だ。」として同空幕長を同日付で更迭した。
田母神氏の論文に問題があるとしてそれは空自トップの立場で「政府見解と異なる内容を主張したこと」が問題だったのであって、その内容自体が問題だったわけではない。当施設は公的機関ではないので施設長的に自由に言おう、細かい部分の議論はあるかもしれないが大筋において間違っているのは田母神氏の論文ではなく政府見解の方だ。日本を侵略国家と決め付ける歴史認識こそが間違いだ、はっきり言おう、

間違いだ。


それにしても今回の騒動で浮き彫りとなったのは予想通り、政府や与党を叩くネタに狂喜して飛びつくマスメディアと政治屋達だ。

空幕長更迭―ぞっとする自衛官の暴走 朝日新聞社説(11/2)
> こんなゆがんだ考えの持ち主が、こともあろうに自衛隊組織のトップにいたとは。驚き、あきれ、そして心胆が寒くなるような事件である。

朝日、毎日、日経あたりはだいたい似たようなものだが、朝日社説の文面が一番ヒステリックだったので挙げておく。しかも、この前日の社説では沖縄集団自決判決を話題に挙げていて、集団自決が軍命令であるとする説を否定する史料が挙げられ、つまり間違っていることが明らかとなっても「沖縄ノート」の出版中止を求める原告側主張が取り下げられたことに対し、「表現の自由が認められた」などと評価した内容となっている。その舌の根も乾かぬうちの翌日の社説でこの内容、まあ自分達の言論統制はきれいな言論統制ということなのだろう。

前空幕長の論文「政府の責任」 民主・鳩山氏が批判 朝日新聞(11/1)
>さらに「政府の一人ひとりが、本当にかつて犯したことに対する痛烈な反省の気持ちを持っているか、確かめなければいけない

こうした戦前日本=絶対悪の決めつけ歴史観には多くの史料からツッコミを入れることが可能だ。政府・与党を叩けるネタに飛びついて狂喜している政治屋さんたちには想像できまいが、「村山談話」「河野談話」がいつまでも自分達の味方をしてくれると思わない方がいい。

【政論探求】田母神氏の重い問いかけ 産経新聞(11/3)
>「日本は侵略国家であったのか」という問いかけはきわめて重い。近現代史の一面的な見方を見直そうという動きが各方面から起きていたが、その象徴的論文といえた。

産経の記事の中で触れているが、1978年に当時自衛隊制服組トップの統幕議長だった栗栖弘臣氏(故人)が、
週刊誌上で「現行の自衛隊法には穴がある、指揮官が超法規的行動に出ることはありえる」と発言し更迭されたという例がある。このときはまだ有事立法を議論すること自体、タブー視されていた時代だったが、のちにタブーはやがて破られ25年後の2003年、有事法制の基本法である武力攻撃事態対処法が成立したのである。

(上述産経記事続き)
>朝日新聞の社説は「ぞっとする自衛官の暴走」とあった。その見出しにこちらがぞっとした。「自虐史観」「東京裁判史観」にがんじがらめになっているメディアの実態がそこにあった。

このタブーも後で必ず破られるだろう。最後に田母神俊雄氏の問題の論文をリンクしておく。

「日本は侵略国家であったのか」
http://www.apa.co.jp/book_report/images/2008jyusyou_saiyuusyu.pdf

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