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2015年8月15日 (土曜日)

「私たちの子孫に謝罪を続ける宿命を背負わせてはならない」:終戦70年首相談話(8/14)

さて、昨日の安倍首相の戦後70年談話。前日までにマスメディアから、「植民地支配」「侵略」「反省」「おわび」の文言を入れる方向と伝えられているのを聞いて、正直当初がっかりしてまったく期待しないでいた。ところがどっこい、読んでびっくり感動してしまった。これは見事でしたね。神発言が連発しているので、いくつかちょっと触れて行こう。

平成27年8月14日 内閣総理大臣談話(首相官邸ホームページ)

>百年以上前の世界には、西洋諸国を中心とした国々の広大な植民地が、広がっていました。圧倒的な技術優位を背景に、植民地支配の波は、十九世紀、アジアにも押し寄せました。その危機感が、日本にとって、近代化の原動力となったことは、間違いありません。

最初のこれは首相談話としては前例のない画期的な内容でしょう。比べるのも不愉快だが村山談話では「遠くない過去の一時期国策を誤り」の一言だけで片付けられている。何だかわからないけどある時期突如日本はおかしなことを始め悪いことをしました、では歴史の教訓に学んでることでも何でもない。歴史の教訓に学ぶなら、先の大戦に至る経緯に丁寧に触れることこそ一番重要だ。

>アジアで最初に立憲政治を打ち立て、独立を守り抜きました。日露戦争は、植民地支配のもとにあった、多くのアジアやアフリカの人々を勇気づけました

日本が近代史の中で、何と戦ってどのような結果をもたらしていたか、どう考えても間違いようのない歴史的事実なのだが、これまでここに触れる人が少なかったよねえ。で、関係ないけどここで出てきました「植民地支配」という文言が(笑)。客観的に考えりゃ当然なのだが、世界が(日本のではなく)欧米列強の植民地支配にあった事実を触れずして、近代史を語ることは無理がある。

>しかし、世界恐慌が発生し、欧米諸国が、植民地経済を巻き込んだ、経済のブロック化を進めると、日本経済は大きな打撃を受けました。その中で日本は、孤立感を深め、外交的、経済的な行き詰まりを、力の行使によって解決しようと試みました。国内の政治システムは、その歯止めたりえなかった

ここも非常に重要。日本は何となく軍国主義に走った・・・わけがない。戦争の泥沼にはまった原因の元は大きく2つ、植民地主義ブロック経済という世界状況の中での経済面での危機的状況と、「国内の政治システム」とは、当時明治の元勲が第一線から退き、急速に進んだ民主主義とマスメディアというものの中で、政治の迷走があったことなどが大きな要因と考えるべきである。なお、マスコミが入れる入れないで騒いだ文言のうち、「反省」という言葉、これはいいのだ。「反省」するべきことはいろいろある。まあはっきり言おう、国民を守り、国益を守る責任をもつ立場にある者にとって、反省すべきは戦争に負けたこと、負ける戦争をしたこと、である。
そして話は先の大戦と悲惨な被害をもたらしての敗戦について触れる。ここについては至極当然の内容であり、特に言うことはないが、

>戦場の陰には、深く名誉と尊厳を傷つけられた女性たちがいたことも、忘れてはなりません。

ここは慰安婦問題を意識した文言と思われるが、「強制連行」だの「性奴隷」だの史実と著しく異なる嘘っぱちを言わされているわけではないので、これなら問題はない。

>我が国は、先の大戦における行いについて、繰り返し、痛切な反省と心からのお詫びの気持ちを表明してきました。
>・・・こうした歴代内閣の立場は、今後も、揺るぎないものであります。

さて、ここまでで、「植民地支配」「侵略」「おわび」の表現は一応出てきました。過去の首相談話で述べられた立場は堅持している。で、おわびもちゃんとした、ただし過去形w、ここが重要。

>あの戦争には何ら関わりのない、私たちの子や孫、そしてその先の世代の子どもたちに、謝罪を続ける宿命を背負わせてはなりません

そしてこの表現。やったー!と叫んでしまった。村山談話、河野談話が「戦争と何の関係もない子孫の代」に重大な禍根を残したのと逆に、この文言はこの後の世代の日本人を、理不尽な自虐史観による謝罪と賠償のユスリタカリから守る重要なものとなったと言える。
連立与党としての政権運営の中、マスコミのバッシングの中、よくここまでうまく練ってくれたものである。安倍首相グッジョブ!


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